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目のかすみは「スマホ老眼」の可能性が。対策方法について解説


公開日:2020/10/14
最終更新日:2020/10/09

近くのものを見た時に目がかすむ。このような症状に悩まされる方が増えています。可能性の1つとして「スマホ老眼」の症状だと考えられます。

目のかすみに悩む男性

スマホ老眼は、近くのものを見る時に目がかすむという老眼と同様の症状が現れます。目のかすみの他には、視界の歪みや頭痛、肩こりなどの症状に悩まされることもあります。加齢ではなくデジタル機器の使用が原因である点、20代や30代の若い年齢の方にも見られる点が通常の老眼との違いです。

スマホ老眼の症状が現れるのはなぜか?

人の目は、周囲にある毛様体筋という筋肉の働きでカメラのレンズにあたる水晶体の厚みを変え、目の表面(角膜)を通過した光が網膜でピントを結ぶように調節しています。これにより、距離に関わらずものをはっきりと見ることができる仕組みになっています。この仕組みは、一般的にピント調節機能と呼ばれます。

カメラの画像

年齢を重ねると、水晶体が硬くなる、毛様体筋が衰えるなどの理由によってピント調節機能が低下し、前述した目のかすみや視界の歪みといった老眼の症状が現れます。また、ものを見ようとすることで目に負担がかかり、頭痛や肩こりのような全身の症状にまで繋がります。

実は、スマートフォンをはじめとしたデジタル機器の使用も、ピント調節機能を低下させる原因になります。デジタル機器の画面を凝視することで毛様体筋が酷使されて凝り固まり、目がかすむなどの症状が現れるのです。特に、スマートフォンは近距離で小さな画面を見続けることから、毛様体筋が緊張しやすく、目のかすみの症状が現れやすいと言われています。

パソコンとスマホを使用している女性

かすみ目の原因であるスマホ老眼の対策方法

スマホ老眼が原因となる目のかすみは対策することが可能です。スマホ老眼の対策で重要となるのは、「目の筋肉を酷使しない」という点です。一例として、デジタル機器を使用する際は、適度に休憩を挟んで目を休めることが挙げられます。

参考として、厚生労働省ではデジタル機器を使用する労働において、労働者の心身の負担を軽減するために、連続作業時間を1時間以内にして間に10~15分程度の休憩を入れるべきと述べています。労働者に限らず、プライベートでデジタル機器を使用する方も、同様の基準で目を休めることが推奨されます。

“一連続作業時間が1時間を超えないようにし、次の連続作業までの間に10分~15分の作業休止時間を設け、かつ、一連続作業時間内において1回~2回程度の小休止を設けるよう指導すること。”

[PDF]情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドラインについて | 厚生労働省より引用)

スマホの使用をやめて目を休める男性

液晶画面が放つ強い光(ブルーライト)も毛様体筋を疲弊させる一因です。ブルーライトカットメガネを使用したり、スマートフォンならばブルーライトカットができる保護フィルムを画面に貼ったりすることもスマホ老眼の対策になります。他には、液晶画面の明るさや表示される文字サイズの設定を変更し、少しでも見やすいように調整することも大切です。

かすみ目の原因はスマホ老眼とは限らない

目のかすみの症状には、以下のような原因も考えられます。

・白内障
・ドライアイ
・緑内障
・ぶどう膜炎
・生活習慣の乱れ(睡眠不足や栄養不足など)

眼病が原因だった場合は、悪化することによる失明のリスクもあるため、目のかすみに悩まされたら自己判断をせず、まずは眼科に行くことを推奨します。眼病が発見されず、デジタル機器の使用方法を変えても症状が治らない場合、生活習慣が原因になっている可能性があります。十分な睡眠をとることや、偏りのない食事をすることを心がけましょう。



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