目のケア方法について調べていると、よく「目元を温める」という言葉を目にします。眼科医にも推奨されていると言われる目元の温めには、どのような効果があるのでしょうか?
そもそも、なぜ目元を温めることが目のケア方法として紹介されているかというと、目元を温めることで目の周りの血行が良くなり、様々なメリットを得られるためです。具体的には、次の3つの効果があります。
1.疲れ目の軽減
コンタクトレンズやスマートフォンの使用が多い方は、自然と目に負担がかかり、疲れ目の症状が現れがちです。そんな時に目元を温めることで、毛様体筋という目の周りにある筋肉がほぐれ、血流が改善し、疲労感が軽減されます。
2.ドライアイの緩和
現代人に患者が増えていると言われるドライアイ。ドライアイとは、目から涙が少なくなり、乾燥感を覚えやすくなる状態です。目元を温めると、まぶたの中にあるマイボーム腺から脂が分泌されやすくなり、眼球の表面に膜を作ります。脂で作られた膜によって涙が蒸発しにくくなるため、ドライアイの症状が緩和します。
3.睡眠の質の向上
質の良い睡眠のためには、副交感神経が活性化することが必要になります。目元を温めると、自律神経のうち副交感神経が優位になるため、体がリラックスして睡眠の質が高まります。また、充分な睡眠をとれるため、翌日、視界がクリアになるという効果も期待できます。
目元を温める方法は、蒸しタオルを使う方法とホットアイマスクを使う方法の2つがあります。蒸しタオルは、濡らしたタオルを電子レンジで1分ほど蒸すだけなので、自宅にあるもので簡単にできます。
ホットアイマスクは、使い捨てのものや電気を使ったものが市販されています。購入さえ済ませてしまえば蒸しタオルのように準備に手間がかかりません。手軽に使用することができます。
いずれの方法で目元を温める場合も、「熱い」と感じる温度ではかえって目や肌に良くありません。40℃程度のリラックスできる適度な温度で温めることが推奨されています。温める時間は5分程度です。睡眠の質を高める効果があることを考えると、眠りに就く前のタイミングがもっとも良いので、試してみてはいかがでしょうか?