眼科で視力を測ってもらった時、右目と左目で視力が違うことがあります。多少の差ならば特に問題にはなりませんが、あまりに差が大きい場合、身体的な症状が現れたり、生活に支障が出たりする可能性があります。
具体的には、右目と左目の視力差が2D以上ある「不同視（ふどうし）」の方は注意が必要です。
「ガチャ目」とも呼ばれている不同視（ふどうし）は、右目と左目でものの見え方に大きな差がある状態です。同じものを見ていても、右目と左目では見えているサイズが違う、位置が違うなど、バランスの悪い見え方になります。
不同視は、子どもの頃に起こることが多いと言われています。しかし、中には大人になってから不同視になる方もいます。
大人の場合、自覚症状が現れにくいことから、知らないうちに片方の目を酷使して、眼精疲労を引き起こしやすいと言われています。
肩こり、頭痛、めまいなど、眼精疲労が疑われる症状がある場合、注意が必要です。
不同視は、日常の何気ない生活習慣が原因で起こります。
例えば斜めからテレビを見たり、横になって本を読んだりといった形で片方の目だけを酷使すると、左右の目に視力差が生じると言われています。不同視を防ぐには、右目と左目を同じように使用して、ものを見なければなりません。
この他、白内障が原因で不同視になる方もいます。
白内障は、進行すると近視が進みます。このため片目だけ白内障が進行した場合に、不同視に繋がる可能性があります。
いずれの原因であっても、左右の視力差が大きいと、日常生活に様々な影響が出ます。不同視に該当する方は、視力を矯正して右目と左目の視力差を小さくする必要があります。
近視や遠視を矯正する方法としてコンタクトとメガネがあります。しかし、不同視の矯正には、メガネはあまり向いていません。なぜなら、不同視の方がメガネを使うと疲れやすいと言われているからです。その原因は「プリズム誤差」にあります。
そもそもメガネのレンズは、レンズの中心部分でものが見えるようになっています。中心から外れた位置でものを見ると、物が二重に見えることがありませんか？
これはプリズム作用と呼ばれる現象です。プリズム作用は、両目の視力が同じくらいであれば、さほど問題はありません。
しかし、不同視の方の場合、左右でプリズム作用の程度が異なります。これが「プリズム誤差」です。プリズム誤差が大きいと、疲れ目の症状がより強く現れることがあります。疲れ目の状態が長く続くと、頭痛や肩こり、めまいなど、身体に影響が現れることも多いため、注意が必要です。
プリズム誤差以外の懸念点は、レンズの厚みです。視力の誤差が大きいと、片目のレンズだけ分厚くなります。目立ちますし、レンズがズレてしまう可能性も。
左右の度数の差が小さい場合はメガネでも問題ありません。しかし、左右の度数の差が大きい方は、メガネは使わない方がおすすめです。
視力を矯正するためには、メガネやコンタクトといった医療機器を使用します。不同視の場合、右目と左目に度数の違うレンズを使いやすい、コンタクトでの矯正がおすすめです。
これまでコンタクトを使ったことがない方は、眼科で処方箋（装用指示書）をもらったら、Menicon Miruのようなコンタクトの専門店に行ってみてはいかがでしょうか。
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不同視を放置すると、身体的な症状が現れたり、日常生活に影響が及んだりと、様々な問題に繋がります。「もしかしたら不同視かも…」と感じたら、眼科に行って検査を受けてみてください。
