花粉症シーズン真っ只中の今、痒みに耐えかねて目をこすってしまう方が多くいます。その中には、コンタクトを装用している方も少なくないのではないでしょうか。
痒みを感じた時に限らず、異物が入った時や泣いた時など、日常で「目をこすりたい」と思うことは多くあります。しかしコンタクト装用中は、レンズと目の表面(角膜)がこすれ、傷がついてしまうため危険です。角膜に傷がつくと、「角膜びらん」という眼障害の原因になります。さらに、視力が低下することもあります。
また、そもそも“目をこする”という行動自体が、体内へのウイルスの侵入を許して、感染症を引き起こす可能性があります。
特に今は、新型コロナウイルス感染症が流行している時期なので、いっそう注意が必要です。厚生労働省によると、飛沫などに含まれている新型コロナウイルスが目から体内に入ることで、感染することもあるそうです。
“飛沫に含まれる新型コロナウイルスや、手や身の回りのものに付着した新型コロナウイルスが、人の口や鼻、眼などから入って感染します。”
(新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)|厚生労働省より引用)
この他、こすりすぎた時は、白目がむくむ「結膜浮腫(けつまくふしゅ)」や、まぶたがむくむ「眼瞼浮腫(がんけんふしゅ)」などのトラブルにもなります。コンタクト装用時はもちろん、裸眼時も気を付けてください。
「こすってはいけない」と分かっていても、目をこすりたくなることがありますよね。以下では、対処法についてご説明します。
花粉症などが原因で痒みを感じた場合は、痒みを抑える点眼薬を使用します。原因が花粉症であると明らかな場合、アレルギー症状に効果がある薬を服用したり、マスクをしたり、花粉症対策をしましょう。
目に異物が入った時はすぐにレンズを外し、洗面器などの容器に水を入れ、顔をつけてまばたきをします。異物を水で洗い流せることがあります。その他、過去のコラムでも対処法を解説しているので、併せて参考にしてください。
→「目にゴミや汚れが入った時、どのように対処するべき?」
泣いた時は、柔らかいハンカチやタオルを使って涙を拭います。この時、強くハンカチやタオルを押し付けないように気を付けましょう。
上述した痒みを感じた時や、異物が入った時、泣いた時のいずれのケースにも当てはまらず、コンタクト装用時の違和感が原因で目をこすってしまう方もいます。コンタクト装用時に違和感が生じる方は、コンタクトが合っていない可能性があります。一度眼科に行って、検診を受けましょう。
定期的に眼科に行っているのに違和感がある方は、フィット感に優れたレンズを試してみてください。例えば、ハードコンタクトを使っている方は、ソフトタイプに変えてみてはいかがでしょうか。
ソフトタイプを使うなら、メニコン1DAYがおすすめです。メーカー独自のLiquid Edge Molding製法(LEM製法)を採用することで、自然なフィット感を実現しています。瞳に優しく馴染み、ナチュラルなつけ心地のレンズです。
目はとても繊細な器官なので、大切にしなければなりません。事情があっても勢いよくこすらずに、優しく労わってあげてくださいね。